【インターンシップ】Bachpan Bachao Andolanの紹介
こんにちは。
インド・デリーに留学中のあだみです。
今日は、私がインターンをさせて頂いているBachpan Bachao Andolanについてご紹介します。
公式ウェブサイト:
Bachpan Bachao Andolan(以下、BBA)は、
インドで児童労働から子供達を救出する活動を行っている非営利団体です。
BBAを設立したKailash Satyarthi氏は、
2014年にその活動が表彰され、ノーベル平和賞を受賞しました。
元々インド国内では有名だったようですが、
ノーベル平和賞受賞後はさらに有名になり、
企業からCSRとしてのプロジェクト(資金)も多く任せられるようになりました。
実際に、ニューデリー・kalkajiにあるオフィスは建物の2フロアに及び、
Wifi、1人1台のパソコン・業務用携帯、コピー機、AC・扇風機など、
施設がとても充実しています。
BBAでは、救出チーム、リハビリチーム、リーガルチーム、ITチームなどに分かれています。
救出チームは、子供を労働現場から実際に救出します。
リハビリチームは、救出された子供をNGOが保持するリハビリテーションセンターでお世話・教育します。
リーガルチームは、子供の救出にあたって、様々な法令に則って活動するため、その調整をしたり、必要があれば、インド司法にも新たな法令の必要性を訴えたりしています。
ITチームは、オフィス内のパソコンなどの機器を管理する役目を負っています。
私が現在参加しているのは、救出チームです。
救出チームでは、以下の役目負っています。
1、児童労働が行われている地域での実態調査
2、1で発見した労働に携わる子供達の救出オペレーションの戦略・計画立て
3、他のステークホルダーとの調整
4、救出オペレーションの実施
5、オペレーション後に、子供たちのために法的に必要なプロシージャを行う
(救出オペレーションイメージ)
ところで、児童労働を聞いたとき、
皆さんはどのようなものを想像するでしょうか?
アフリカのカカオ農園で働く子供などは、児童労働として有名ですよね。
BBAが救出する子供達は、実に様々なところで働いています。
小さなジュースショップやスイーツのお店などで働いていた子供達、バイクの部品を販売したり修理しているお店で働いていた子供達。
これらは比較的小さなindustryで、子供は外の世界(お店に来るお客さんなど)と関わる時間があり、お客さんがいない時はずっと座って何もしない時間などもあります。
これに対し、もっと大規模な工場などになると、労働環境は悪化します。
子供達は列を作って1日中同じ姿勢で座らされ、ほとんど休憩なしに朝から晩まで働き続けます。
こういった子供たちは、外出することを禁止されているため、助けを求めることもできません。同じ姿勢で働き続けるために体の一部が変形したりすることもあります。
また、児童労働では雇用主から子供への虐待も頻繁に見られます。
子供が何かミスをしたり、作業が遅れたりすると、汚い言葉で子供を罵ったり、ひどいときには子供の体を傷つけるようなこともあります。
では、このような子供たちはどのように労働に関わるようになったのでしょうか。
考えられるのは、①親から働くよう強要された、もしくは②誘拐され人身売買に巻き込まれたなどです。
親から強要されるなんてあり得るの!?と思う方もいるかもしれませんが、
実際にそのようなケースがたくさん見られます。
学校に通っていたけど、成績が悪くてdrop-outした、あるいは親が教育費を払えなくなって学校をやめた、など、このような状況になると、
親は子供を働かせようとします。ビレッジの中で、デリーにコネのある人(時には叔父など身内の時もある)に子供を任せて、デリーまで出稼ぎに行かせるのです。
この時、たいていの場合は、
その人物と親の間で、「週に一回は電話で連絡すること」「一定期間働いたら子供を親の元に返すこと」などの約束がされることも少なくありません。
しかし、多くのケースで、子供が親と連絡をすることを許されず、親元に帰りたい、といっても許されないといったことが起こっています。
ちなみに、多くの救出された子供たちは、デリー外の州から出稼ぎに来ていた子供たちがほとんどです。良く目にするのは、Uttar Pradesh(ウッタラ・プラデシュ州)、Bihar(ビハール州)、Haryana(ハリヤナ州)などです。(赤線参照)
長くなってしまいましたが、
次回はその子供達をBBAがどのように救出しているのか、ご紹介します。
読んでいただきありがとうございました!
あだみ
インドで留学生活
初めまして。
2017年夏から半年間、デリーで交換留学を行っています、あだみと申します。
私は2015年にインターンのために初めてインドを訪れ、
それ以来大学の長期休みのたびに渡印していました。
主に滞在していたのはグジャラート州で、ガンジーが生まれたインド西部の地域です。
インドに来るたびに国内を旅行していて、
ムンバイ、ケララ、ゴア、ダマンなどを訪れたことがあります
今回の半年の滞在の目的は、1
、交換留学生としてインドの政治システムの勉強をすること
2、Bachpan Bachao AndolanというNGOでインターンを行い、児童労働に関する包括的な知識・経験を得ること。
また、今回の留学にあたって、
文部科学省のトビタテ!留学JAPANという奨学金を頂いています。
このブログ内で、インターンシップ@Indiaというentryがありますが、
それは2年前にグジャラート州バドダラで参加したインターンシップ中に書いたのものです。
そちらもぜひご覧ください。
このブログでは、大学生活やインターンシップ、インドの生活で感じたことを
つらつら綴っていきたいと思います。
どうぞよろしくお願いしますm(_ _)m
あだみ